「太陽の酵母」で太陽熱養生処理を行う方法/硬い土がふかふかに

「太陽の酵母」で太陽熱養生処理を行う方法/硬い土がふかふかに

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有機栽培の要「太陽熱養生処理」で誰でも高品質、多収穫を実現できる

「太陽の酵母」で太陽熱養生処理を行う手順

①中熟堆肥(「ソイルメイク23」、「ソイルメイク11」)と、各作物別に適量のアミノ酸肥料、カルシウム、マグネシウム、クワトロネオを適量撒きます。

作物別の施肥量参考はこちら

②「太陽の酵母」を1m2あたり約10g撒き、よく耕します。
「太陽の酵母」で太陽熱養生処理を行う方法/硬い土がふかふかに

土壌水分を60%から70%に

③灌水して、深さ20㎝まで土を湿らせます。この時、土の水分量は60〜70%にします。
面積が広いと大変なので、雨予報の前日に準備しておくと良いでしょう。

透明のビニールかマルチを隙間がないようにしっかりと張る

④表面に透明のビニールかマルチをして、隙間がないようにマルチの裾を土の中に埋め込み、太陽熱の温度と水分を保つようにします。

有機栽培_酵母菌で太陽熱養生処理

太陽熱養生処理の期間と温度

処理期間の目安は2週間〜30日。
地温の積算温度は300℃〜900℃が目安です。

積算温度とは?

日中、地温が一番高い時の温度を図り、それを足し算していきます。
40度の日が2日続けば80℃、40度の日が2週間(14日)続けば560℃、のように計算します。

地温測定に便利な温度計

防水性で、水温、油や土壌の温度を測るのに便利な温度計をご紹介します。
ホールド機能を利用して、測定温度を固定表示。記録された最高最低温度をチェックできます。
﹣50℃から﹢300℃までの広範囲で測定でき、土壤温度の管理に便利です。
土壌温度計・水温計

土壌 温度計

温度計-防水-デジタル-水温計_土壌温度計

積算温度による効果

積算温度300℃以上

「太陽の酵母」が吐き出す二酸化炭素や、土壌中の微生物の増殖、有機物の分解、熱などが作用して、土がふかふかに(団粒構造が作られる)なります。
また「太陽の酵母」が作り出すアルコールが酸化して酢が作られ、根から炭水化物やビタミン、ホルモン、核酸など、植物の成長に役立つものを作り出すとともに、ミネラル肥料が吸収されやすくなります。

積算温度600℃以上

土の中全体に有用な微生物が棲みつき、「太陽の酵母」が作り出すアルコールによって病害虫やカビの胞子をを抑える働きが強まります。

積算温度900℃

「太陽の酵母」が作り出すアルコールや熱によって、さらに病原菌、病害虫が駆逐され、雑草の種子が死滅します。

最大の効果を得るには夏場が最適

太陽熱養生処理で効果を得るには、地温55℃以上を三日以上維持し、そのうえで積算温度800〜900℃を確保することがポイントになります。
春先や秋の太陽熱養生処理も土をふかふかにする効果はありますが、病原菌や病害虫、雑草を抑制するといった効果を得るには、夏場、気温が高くなる時期がもっとも効果的です。
野菜の病気の90%を占めるのはカビの仲間ですが、カビを抑制するには、地温50℃〜60℃が必要です。

太陽熱養生処理の効果

太陽熱養生処理を行うことにより、土壌団粒(ふかふかで、通気性がよく、保水性、排水性がよく、根が十分に酸素を呼吸できる)が出来、根はさまざまな養分を吸収できるようになります。
同時に、堆肥中のバチルス菌や放線菌といった、作物にとって有利な菌が増え、土壌中の病害虫を圧倒的に減らすことが出来ます。
初期の葉もよく育ち、その後も健康で、病害虫に負けにくいカラダが作られます。

農薬を使わない有機栽培では、栽培のスタート時点で、いかに土壌中の病害虫を減らしておくかが、被害をおさえるために決定的な重要ポイントと言えるのです。

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