土壌分析のススメ③ 正しく施肥したのに上手く育たない?

有機栽培の病虫害

土壌分析のススメ③ 正しく施肥したのに上手く育たない?

土壌分析を行なって、正しい量の施肥を行っても、それだけで作物が健全に生育するわけではありません。
土壌分析は、「土の化学性」を調べるためのものですが、良い土の条件にはそのほかにも、2つの大切な要素があります。
1つ目は、通気性・保水性・排水性といった「土の物理性」、2つ目は、土壌中の有機物を分解したり、病害を抑える微生物の「生物性」です。

根は、必要な養水分を吸収するために、呼吸によって酸素を吸い、二酸化炭素を吐き出します。
もし土の中の通気性が悪かったら、呼吸が出来なくなり、根腐れを起こしてしまいます。
また、もし土の中の病害菌や害虫が多ければ、根は病虫害に侵されてしまいます。

これでは、せっかく土壌分析をして正しい施肥量を計算しても、期待する結果は得られません。
作物の健全な生育には、土の3つの要素、「物理性」「生物性」「化学性」を考える必要があります。

土壌分析は体積法

土壌分析は良い土つくりのための問題解決方法

栽培している作物の様子がおかしい、収穫量や品質が上がらない、味が良くない、といった課題にぶつかった時、土壌分析はそれらの問題を解決するための方法の1つです。
問題の原因は、肥料の過不足とは限りません。

土が硬くて根が張れないのか、病原菌が潜んでいるのか、その原因を突き止めていく必要があります。
土壌分析では土の物理性や生物性はわかりませんが、土の化学性に問題ないことがわかれば、物理性か、生物性に問題があると絞りこむことが出来ます。

今なにが問題になっているのか、それを知る手段の一つとして、土壌分析は非常に有効な手段なのです。
勘や経験で栽培して成功や失敗を繰り返すのではなく、失敗の原因と成功の理由を知り、いつでも安定して品質の良い作物を作ることのできる技術を、ぜひ身につけてください。

【土壌分析のお申し込み】
家庭菜園の土壌分析_申し込み方法

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